キエフ4
   

ロシアンカメラの定番

おそらくロシアンカメラのなかでは一番有名なのではないだろうか。
第二次世界大戦後、コンタックスの工場を吸収したソ連が、工作機器から図面までそっくりコピ−して出来たのがこのキエフであるということは有名である。
セレンの露出計が付いているのがキエフ4、付いていないモデルがキエフ4Aとなっている。このセレン露出計は大体壊れている事が多い。これを名づけて「無用の長物」というらしい(笑)。もちろん僕のカメラも壊れている。
シャッタ−は縦走り金属鎧戸式である。フィルム巻き上げノブを巻き上げると同時にシャッタ−がチャ−ジされるが、低速になると巻き上げが非常に重くなる。何回もやると指の皮がすりむけるのを心配するほどである。
ところで、元祖コンタックスには低速シャッタ−の音が、ねずみの鳴き声に似ているという事から「コンタックスのねずみ鳴き」という言葉があったらしい。このキエフもさすがにコピ−である。しっかりとこの音がする。キエフのねずみ鳴きというところである。
距離計は基線長が長いのでかなり正確である。そのかわりに距離計を合わせる時には苦労する。指で距離計の窓をふさがないようにするには、至難の業である。

みのかんのキエフ4

これを手に入れてからすでに10年は経っているだろう。その頃はまだロシアカメラなどは話題にもならなかったが、なぜか手に入れている。
巻き上げが大きなノブ式なので、何枚も連続して写真を撮る時は大変である。もっともそんな場合は別のカメラを使っているが。
このカメラを買ったときは面白がってあちこちスナップしたものである。写りは抜群だったかな?悪くなかった事は確かである。ただこのレンズ、逆光だとフレア−がすごい。とたんに写りが悪くなる。ついつい順光ねらいとなってしまい、極端な構図とかは撮らなくなる。
ロシアのカメラの中で一番使っているのは、このキエフとフェド2であろう。バランス的にはいいカメラである。

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